みなさんこんにちは!さばかん(@saba_slot)です!楽しくスロット打っていますか!?
【前回の記事はこちら!】

前回は2月の収支発表記事でした。ブログ始めて以来、ありがたいことに収支がかなり安定しています。いつかくる超下振れを覚悟して、勝てているうちは好調を味わっておきます笑
さて、今回はいつもとはテイストを変えて、とあるライターの方に来ていただきましたので、一記事分お任せしてみようと思います。
どのような稼働を見せてくれるのでしょうか!ご期待ください!
エレファント・マン
「この世界は妾の都合の良いようにできておる」プリシラ・バーリエル(生年月不明)
みしりー。
床木の鳴る音か僕の脳みそが軋む音かは分からなかったが、とにかく僕は違和感に釣られて真っ暗な眠りの海から浮かび上がってきた。
隣では女が眠っている。彼女の名前は知らないけれど、昨夜、僕がバーでいかにブラントンが素晴らしいウイスキーかについての話に付き合ってくれただけで寝るには十分だった。
まだ眠っている彼女を一瞥する。しっかりと脂肪がついた体ーー世間からはつき過ぎていると言われるのだろうーーだったが、彼女の体は優れた工業製品のように何もおかしなところがないように見えた。正しい歌も、正しい電波塔も、正しいリーチ目も、はるか昔からそこにあったように平然と存在する。彼女もそうだった。
まだ彼女がしばらく眠りから覚めないだろうと思った僕は、ケトルを火にかけてからコンピューターの前に座り、今日行くホールの数日間のデータを確認することにした。
形而上的設定ー。
ホールに存在したかも知れない設定たちに、僕は便宜的にそう名前をつけている。完全な闇の中で手のひらにぬめりを感じることで、「今、自分は井戸の中にいるのだ」と、答えに辿り着くように、ぬめりに似たしるしを膨大なデータから探っていく。喩えるならば、昨晩僕と彼女がバーで食べたナッツの殻のように僕たちがそこにいたという、そんなしるしだ。
「ねえ、お湯がすっかり冷めてしまっているけれど、あなたのコーヒーの淹れ方は少し変わっているのね」
女の声がする方に目を向けた。
「そうだね。変かもしれないし、変じゃないかもしれない。ただ、僕はケトルのお湯がどこから水になってしまうのかよりも、君に服を着せてあげたいのだけれど」
女は裸のままケトルを手に佇んでいた。
「それはつまらないくらいにまともな提案ね」
「残念ながらこの世界はつまらない方が生きやすいように出来ているからね。ところで君はエレファントマンという映画を見たことはあるかな?ジョン・メリックは酷くつまらない世界でも懸命に生きようとしていたんだ」
女は答えた。
「ちょっと何言ってるかよく分かんないです」
僕は言った。
「サンドウィッチマンかな?」
「ええ、サンドウィッチマンよ」
どこまでも僕たちはサンドウィッチマンだった。
スロ屋襲撃
それから彼女は、「あなたのしていることに興味があるわ。あなた自身よりずっと」とちょっと何を言っているかよく分からないことを言い、結局ホールまでついてきた。
面倒ごとは嫌いだったが、追い返すことの方がもっと面倒になりそうだったし、冴えた断り方も思いつかず、「ふむ」と僕は首を縦に振って家を出た。
抽選時間には間に合うことができたが、ホールの前ではすでに獣たちが蠢いていた。彼らはこの街の時計台が午前9時を告げると一斉に眠りから覚め、
「 ヨイゴシィ…コンキョォ…ヘコミアゲェ…」
と呻きながらホールへ集まってくる。みな一様に表情は読み取れないーーそもそも目と鼻がないーーが、不思議とこの獣達には嫌悪感は抱かなかった。親しみに近い感情だったかもしれない。あるいは。
抽選の時間になって僕は彼女と一緒に抽選機のボタンを押す番になった。今日は獣達がいつも以上に集まっていて、300頭近くはいるだろう。
かちり。
僕は285番。
かちり。
彼女は18番だった。
僕はいつも大事なところでミスを犯してしまう。そしていつも取り返しのつかない事態になってからそのことに気がつくのだ。
「ねえ、私のこの番号はラッキーということでいいのかしら」
「イエス」
「あなたはアンラッキー?」
「イエス」
僕は続ける。
「ただしどうだろう、この番号の価値は番号自体にあるわけではないんだ。よく聞いておくれ。
『誰が持っているか』によって価値が変わる。
例えば君の50番と僕の100番ではきっと僕の100番の方が価値があるだろう。残念ながらね」
彼女はまるでバレエを引退した老婆がもう上がれないステージを眺めるような表情で言った。
「シンプルにいきましょう。つまりはこういうこと?あなたは私の番号と交換したい」
「イエス」
この日、僕は18番で入場した。
ミミ団長殺し
走ることについて語る時、僕はいくつかのことを先に伝えておかなければならない。
一つ、ゴールに辿り着くまではフォームを決して崩してはいけない。途中で宵越しが確定している花伝650Gがあったとしてもだ。荒地に咲く花を慈しむように視界の片隅の花(伝)に心を潤す。その程度がちょうどいい。
一つ、どのような妨げが入ろうとペースを決して乱してはいけない。
「お客様!当店では走っての入場はお断りしています!」
記号的な声が聞こえた気がしたが構うものか。僕はどこまでもタフに走り抜ける。
そうして僕はようやくゴールにたどり着いた。狙いのスロット・マシンの前に僕は着席する。瞬時に肩を叩かれた。僕が振り返ると白服は言った。
「次に同じことをされた場合は入店禁止となりますのでくれぐれもご注意ください」
「イエス」
僕も記号的に答えた。
今回の僕の狙い台は「Re:ゼロから始める異世界生活」だった。獣達はみな一様に「バジリスク絆2」に吸い寄せられていった。そのまま取り込まれてしまうのではないかという程の勢いだった。事実、何頭か台に吸い込まれて帰ってこない獣もいた。
僕は自分の台へと向き直し、遊戯を開始した。メダルを入れる。レバーを下ろす。ストップボタンを3回押す。この作業を延々と続けていく。
僕が12本目の煙草に火をつけ、1,548枚目のメダルを入れ、735回目のレバーを叩き、2,205回目のボタンを押した時に、白鯨と出会った。この時の僕はすべての事柄を数字で捉えることで少しでも気を落ち付けようとしていたのかもしれない。
レムと呼ばれる青髪の少女が突破率を告げる。
57%ー。
さらにレムが告げる。
「怖いですか?」
ノー。怖さはない。
ミミと呼ばれる団長が選択された。三分の一ほど白鯨の体力が減った。
そして討伐隊が選択され、白鯨の霧に飲み込まれ、僕の攻略戦は敗北に終わった。有利区間を告げるランプが静かに消えた。
チャンス・チャンス・チャンス
シンプルにいこう。つまり僕の言いたいことはこうだ。
僕たちのしていることは雪かきに似ている。ホールの稼働を上げるための作業をしているだけのことだ。何でもいい。回転数さえ上がれば。でも誰かが回さなければいけない。それで僕が回しているだけのことだ。賭博的雪かきだ。
僕の財布は15,000円が無くなってすっかり痩せてしまった。寂しそうに僕を見つめてくる。直視できなかった。
「ねえ」
ゴーゴージャグラーを打たせていた彼女が僕のところへ来て話しかけてきた。
「ひどい顔をしているけれど体調でも悪いのかしら?」
「そんなことはないさ。まだ正午にもなっていない。僕たちがやらなければいけないことはまだまだたくさんあるよ。新聞紙の三行広告みたいにね、僕たちが気づいていないだけで、訴えられている事柄も伝えられたい事柄もたくさんあるんだ。それに気づいた人は、気づいたなりの対応をしなきゃいけない。このホールにもそういう事柄がたくさんあるんだよ」
「そう、あなたは随分とおせっかいなところがあるのね」
「いいや、誰かがやらなければいけないんだ。手段は問えないんだよ」
僕は迷うことなく彼女のドル箱を一つ奪い取ってスーパーリノMAXのシマへ向かった。
目と鼻はとうに失っていたー。
最終結果
投資1Q62枚
回収13枚
収支−1Q49枚
想定期待値不明 ※なお、収支はとある日のものでガチです。
いかがでしたでしょうか?懲りずに最後まで読んでいただき本当にありがとうございました…!(深謝)
今後、忘れた頃に稼働記事・収支報告以外も雑記として上げていきますので、よければ読んでいただけると嬉しいです!
それではまた次回の記事でお会いしましょう!
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